地下水から、体内から検出され、連日どこかのメディアで報道されています。
PFAS(ピーファス)とは人工的に作られた4730種類以上ある有機フッ素化合物の総称で、国際がん研究機関は、発がん性の恐れがある物質として分類しています。
近年、米軍基地や工場周辺での検出が続いており、2023年2月には東京都多摩地域の水道水源の井戸水からPFASが検出された問題で、都からの要望で国も必要な対策を検討しています。
PFASの特性
PFASの中で代表的なものが「PFOS・ピーフォス(ピーフォスペルフルオロオクタンスルホン酸)」と「PFOA・ピーフォア(ピーフォアペルフルオロオクタン酸)」です。
PFOSと PFOAは、水や油をはじき、熱に強い、薬品に強い、光を吸収しない等の特性があります。
何に使われている?
1950年代以降、焦げつきにくいフッ素加工フライパン、防水仕様の衣類、食品包装紙などの身近な日用品、立体駐車場などにある泡消火剤や半導体、自動車の部品など私たちの身近なところでも幅広く使われてきました。
米国でのPFAS汚染と健康被害
裁判の結果、周辺住民7万人の血中濃度・健康調査が実施され、潰瘍性大腸炎と腎臓がん、精巣がん、高コレステロール、妊娠性高血圧、甲状腺疾患の6つの病気にかかった3550人に対し、PFOAによる健康被害を認定。 合わせて760億円の和解金が支払われました。
“PFAS汚染”全国マップ 指針値超え地点 すべて掲載
安全な水にするには、浄水器で守るしかない!
◆数百円~10万円以上の浄水器 性能差はどれくらい?
浄水器利用の有無でPFAS血中濃度に差があったとする検査結果が1月に発表されて以降、「PFAS除去ができる」とPRする浄水器の宣伝が目立つようになった。数百円〜10万円以上と幅広い値段や種類の商品があるが、専門家は「値段によって極端な性能の差はない。過度に怖がって高価な商品を買わなくてもよい」と注意を促す。
PFASの除去や無害化の技術に詳しい神奈川大の堀久男教授(環境化学技術)は「活性炭を使用していれば簡易的な浄水器でも、ある程度除去できる」と指摘。PFASを表面に吸着させる活性炭は使い続けると性能が落ちるため、交換期限を守る必要がある。
確実に除去するには「逆浸透膜浄水器」